“第二の脳”“第二の心臓”といわれている「腸」。
腸内環境を整えるには食べ物が大事。
腸の機能ってどんなの?意識的に採りたい腸に良い食べ物って何?
では本題に入っていきましょう!
人の腸は木の根と同じ
腸内環境が免疫力を左右する
私たちは日々、食べ物を食べ、水を飲み、空気を吸って生きています。それは木に例えると、こんな感じです
枝や幹=骨や筋肉に
葉=肺(酸素や二酸化炭素の交換を行うから)
樹液=血液やリンパ液
そして木で一番大切なところは根です。土壌から栄養分や水分を根っこで吸収できれば、たとえ一度は枯れたように見えても木は再生します。
その根が、腸(小腸)です。根である腸には、免疫細胞が集まっています。だからこそ、腸は大切であり、腸内環境が免疫力を左右するのです。また、土壌は腸の中身、つまり食べたもの。土壌が汚染されては木は弱り、死んでしまいます。人間も同じです。よくないものを食べていると病気になり、場合によっては死んでしまうこともありますが、食べ物さえよければ健康でいられるのです。
腸のない動物はいない
免疫をつかさどる腸。生物にとって、なくてはならない器官です。クラゲやヒトデなど、脳や脊椎、心臓がない動物はいても腸のない動物はいません。それだけ腸は、大切なのです。
腸の状態=肌の状態
腸内環境の悪化は肌にとってもよくない影響が。腸の働きが弱り、便が腸内にとどまっていると繁殖した悪玉菌が有毒ガスを作り出し、腸から吸収されます。すると有毒ガスは血流にのって全身をくまなくめぐり、最後には皮膚の汗腺から外に出ようとして皮膚に大きなダメージを与えてしまうのです。肌の老化現象と考えられているシミやシワですが、その原因の多くは、日焼けによるメラニン色素のみならず砂糖や酸化した油、トランス型脂肪酸などの摂りすぎによって発生した活性酸素も問題だったのです。砂糖や酸化した油、トランス型脂肪酸などは大量の酵素を消化に費やしても消化しにくく、未消化のまま胃や腸にとどまりがち。体内酵素の浪費につながるうえ、それらはウイルスや真菌など悪玉菌のえさとなり、それを処理する白血球の残骸が、老化の原因となる活性酸素を作り出します。その活性酸素はやがてリボフスチンという老化色素に変化し、皮膚を茶色に変えてしまうのです。活性酸素は肌荒れやニキビなど、肌のトラブルのもととなります。美肌を手にしたいなら、高価なスキンケア商品を買いそろえるより、質のいい食事と酵素食、そして小食を実践してください。
免疫機能の8割は、なんと腸に存在
近年、免疫機能は小腸に70%、大腸に10%、つまり8割近くが腸(正確には小腸の粘膜である腸管)に存在しているという事実が明らかになってきました。このことは今までよく知られていなかったため、最近の免疫学では小腸粘膜のことを「免疫の新大陸」「免疫の新世界」などとも呼んでいます。
内なる外「小腸」
小腸は、よく「内なる外」といわれます。体の中にあるのに、実は外界と接しているからです。実際、口や鼻の粘膜は、のどや気管支や呼吸器、さらには食道、胃、小腸、大腸を通って肛門までつながっていることを考えてみてください。粘膜というバリアーを介して、小腸は外界と接しているのです。そのため、腸は、体に必要な栄養を吸収する場所というだけでなく、外から侵入してくるあらゆる異物、病原菌、有害な物質などを取りこまないよう、食い止める関所となり、抵抗力を持つ必要があります。
小腸の長さは7m
小腸の長さは7mにも達し、その粘膜の面積は、成人ではなんとテニスコートの約1.5倍に匹敵するほどの大きさがあります。実に豊富な免疫機能が腸に集中し、対応しているわけです。
善玉菌を増やして腸内環境を整えよう
ただし、免疫機能の98%は眠ったままであるともいわれています。それは腸内の、いわゆる善玉菌が不足しているから。腸内が善玉菌だらけになってはじめて全ての免疫機能を活性化できるといいます。ということは、免疫力を上げるには腸に善玉菌を増やし、腸内環境をよくしなければなりません。そのためには食物繊維と酵素が必要なのです。
腸内の善玉菌を活性化させてぴんぴんころり
善玉菌と悪玉菌の違い
善玉菌とは
腸の健康を保つために欠かせないのが腸内の善玉菌の活性化です。善玉菌とは乳酸菌やビフィズス菌などで、外部から入ってくる有害な菌に対処し、免疫力を高める働きがあります。
善玉菌を優位にしておけば、健康的で長生きできるわけです。
悪玉菌とは
悪玉菌はウェルシュ菌やブドウ球菌などで、腸内を腐敗させ、発がん性物質や毒素のある有害物質を作り出し、からだの抵抗力を弱めてしまいます。消化の悪いものを食べ続けていたり、食べ過ぎを繰り返したりしていると、腸内には悪玉菌が増加します。
悪玉菌が作り出した有害物質は、腸から吸収されると血液を汚し、慢性疲労や肌荒れ、肝機能障害の原因となるうえ、高血圧や動脈硬化など、全身的な老化をおし進める結果につながります。
腸内細菌の総量は決まっているから善玉菌を増やそう
腸内細菌の総量はほぼ決まっているので、善玉菌が増えれば悪玉菌が減りますが、その逆もしかり。悪玉菌が増えると、善玉菌が減ってしまいます。
加齢による善玉菌の減少
加齢が進むと発がんしやすくなったり、生活習慣病を発症しやすくなったりするのは、年とともに善玉菌が減り、腸内細菌が腐敗菌、つまり悪玉菌だらけになるからともいえます。生まれたばかりの赤ちゃんの腸は善玉菌がいっぱいですが、善玉菌の代表、ビフィズス菌は40歳くらいから急速に減少し、腸の免疫力を低下させてしまうこともわかっています。
便は腸の状態そのもの、腸の状態チェック
うんちチェック
いいうんちチェック
1日1回以上、スムーズな排便
便が黄色っぽい
便がにおわない
便が浮く
おなかが張らない
おならも臭くない
わるいうんちチェック
排便がスムーズでない
便が黒っぽい(肉類や脂肪分の摂りすぎ)
極端に臭い(たんぱく質の摂りすぎで、腸内腐敗が進んでいる)
便が沈む…腐敗しており、たんぱく質過剰で腸内腐敗が強い
おなかが張る…炭水化物の消化不良。異常発酵している。
おならが臭い・・・脂肪やたんぱく質の摂りすぎで、腸内の悪玉菌が多い
便は健康のバロメーター
消化・吸収の大半を行う場所である、腸。腸の状態がよければ、健康で免疫力も高いといえます。よい便が出ていると、腸内環境が良くなり、からだの老廃物もどんどん出ていきます。ところが消化不良によって、体内の残った老廃物や有害物質がとどまる場所も同じく腸。便が臭かったり、便秘していたり、下痢していたり、便の量が少なかったりするのは、腸内腐敗菌が過剰なまでに増え、腸が汚れた状態にあるためです。すると、免疫力も必然的に低下してしまうことに。
腸は、酵素が活躍する場でもあります。腸が汚いままだと酵素が有効に働くことができず、酵素の無駄遣いを促す結果にもなってしまいます。そこで、いい便を出すように心がけて。自分の腸内環境は自分で知っておきましょう。
1日1~3回出て、いきまずにスムーズに出る。色は黄色っぽくバナナぐらいの太さのものが1~2本。においはなく、水に浮く便が理想です。
おならも便と同様、腸内環境を知る手がかりです。音がなくて臭いがなければ腸は健康です。音がなくて臭いおならは、食物が腸内で腐敗発酵しているサインです。便だけでなくおならの音やにおいにも敏感になってください。
いい便を出すには食物繊維を十分に摂ることです。
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