暦を知る!天然のカレンダー「旧暦」の魅力と「新暦」へ改暦した理由は?

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暦には、旧暦と新暦があります。
新暦になったいまも旧暦を使った「旧正月」「旧暦の七夕」を行うところもあります。


あおちゃん
あおちゃん

今でも旧暦を使っている理由は?

きいちゃん
きいちゃん

わかりやすくおしえてほしい~!

この記事で分かること
  • 旧暦と新暦の違い
  • 太陽暦、太陰暦、太陽太陰暦の違い
  • 太陽太陰暦とは
  • 閏日、閏年とは

では、旧暦と新暦となにが違うのか?みていきましょう。

そもそも暦(れき・こよみ)ってなに?

暦(れき・こよみ)とは?

暦(れき・こよみ)は時間の流れを年・月・週・日といった単位に当てはめたもの。
暦は飛鳥時代に中国から朝鮮半島を通じて日本に伝わりました。

暦の種類は大きくわけて3つ

暦は大きく分けると「太陽暦」「太陰暦」「太陰太陽暦」の3つです。

太陽の運行をもとにした「太陽暦」=新暦
月の満ち欠けをもとにした「太陰暦
太陽と月の両方を取り入れた「太陰太陽暦」=旧暦

ゆき
ゆき

どれが旧暦でどれが新暦?それぞれの特徴をみてみましょう。

テキスト

テキスト

太陽暦

太陽暦の同義語

  • 新暦
  • 西暦
  • グレゴリオ暦

現在つかわれている新暦は、太陽暦です

太陽暦の特徴

地球が太陽の周りを1周(365日)するのを1年と定めた暦法。

太陽暦の導入

明治6年(1873年)1月1日。旧暦の明治5年12月3日を新暦の明治6年1月1日と定めました。

周期のずれと解消方法

周期のずれ

地球が太陽の周りを一周するのにかかる時間は約365.242日。
1年を365日とすると、毎年0.2422日(6時間弱)ずれてしまいます。
1年で約6時間ズレるということは、4年だと24時間、つまり1日分ずれるわけです。

4年に一度の「閏日」で調整

4年間で約1日分のズレが生じるのを調整するため、4年に一度、閏日(うるうび)をつくりました。閏日が入る日は日本では2/29、欧米では2/24日です。

太陰暦

太陽暦の同義語

純粋太陰暦=ヒジュラ暦(イスラム暦やヒジュラ太陰暦とも)

太陰暦の特徴

月の満ち欠けで1か月を定める暦法。1日は新月、3日目は三日月、15日は満月(=十五夜)です。古代メソポタミア、古代中国、イスラム世界など広く用いられました。

きいちゃん
きいちゃん

月を眺めるのが楽しくなるね

月の満ち欠けのサイクルは約29.5日です。
30日と29日の長さの月を作り、人々は「大の月・小の月」と呼んでいました。

大小暦(大の月と小の月)

月が地球をまわる周期「約29.5日」を元に30日と29日の長さの月を作りました。

  • 30日の月を「大の月」=日数が多い月
  • 29日の月を「小の月」=日数が少ない月

太陰暦では1年という概念ではなく、30日の大の月と29日の小の月を交互に繰り返します。

月がわかると「潮のみちひき」がわかる

潮が満ちたり引いたりする現象(げんしょう)は、月がひきおこす現象です。
月の引力が海水を引っぱります。月に近い海では、海水がもり上がり、満ち潮(みちしお)となります。そして反対側にある海も、月の引力が弱くなるので、海水が残されて満ち潮になるのです。満ち潮は、地球の両側に海水が集まることです。その間にある中間の海は、海水が減るため引き潮(ひきしお)になります。

反対に下がりきった状態が「干潮」です。潮位が上がりきった状態が「満潮」

太陰暦の導入

紀元前の古代

周期のずれと解消方法

周期のずれ

月が地球をまわる周期で計算すると、29.5日×12=354日。
太陽暦の1年は365日なので、11日ほど短くなり、
その差は3年でほぼ1か月に達します。
このままでは、何年かが経過すると、暦の月と季節が全く合わなくなって、
日常の生活にも不都合なことが生じてしまいます。
太陰暦はズレを解消していません。ズレを解消するために導入されたのが、太陽太陰暦です。

太陽太陰暦

太陽太陰暦の同義語

旧暦

太陽太陰暦の特徴

太陰暦と太陽暦をミックス(月と太陽の周期を組み合わせた)暦法。太陰暦での11日のずれを解消。

太陽太陰暦の導入

6世紀頃~明治5年(1872年)12月2日まで。

周期のずれと解消方法

周期のずれ

太陽暦の1年365日にあわせると、
太陰暦では1年で11日ほど短くなり、その差は3年でほぼ1か月に達します。
太陰暦の1年と太陽暦の1年の差「1か月」を、閏月を入れることで解消しました。

約3年に一度、6月に「閏月」で調整

季節と暦を調節するために、
約3年に1度、6月に閏月(うるうづき)を設けて13ヶ月ある年を作りずれを補正しました。

閏月とは、季節と日付を合わせるために、約3年に1度加えられる特別な「月」のこと。
閏月の入る年を閏年といいました。

閏月を導入して季節のズレを調整したのを「太陽太陰暦(=旧暦)」。
逆に季節のずれを調整しない(閏月を設けない太陰暦)ものを「純粋太陰暦」と呼びます

今でも残る旧暦の名残り「六曜」季節に関する年間行事

『縁起』の根拠は旧暦の六曜

昔のカレンダー「旧暦」を見て、月や季節の予定を組もう
新暦が使われている現代においても、旧暦が参考になることは多いです。
現代の暦で旧暦の1日に当たる日には六曜がリセットされる。
六曜は、実は旧暦の暦に対応して決まります。
旧暦の「六曜」で「吉凶」が定められており、冠婚葬祭の日程はこれに従う人が多い
日本へは14世紀(鎌倉時代)に伝わったとされており、江戸時代に流行しました。

六曜とは

曜(ろくよう)は14世紀ごろに中国から日本に伝えられました。
冠婚葬祭の日取りを決定する際に無くてはならない六種の日のこと。
順番は「先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口」です。
先勝・・・旧暦1月と7月の朔日(ついたち)※朔日・・・陰暦で、月の第1日。
友引・・・旧暦2月と8月の朔日
先負・・・旧暦3月と9月の朔日
仏滅・・・旧暦4月と10月の朔日
大安・・・旧暦5月と11月の朔日
赤口・・・旧暦6月と12月の朔日
毎日の縁起(吉凶)を占います。

ゆき
ゆき

お祝い事の日は大安がいいのよね!

旧暦の月名「和風月名」

旧暦では、1年の12か月を旧暦の季節や行事に合わせた呼び名「和風月名(わふうげつめい)」があります。和風月名は旧暦の季節や行事に合わせたもので、現在の暦でも使用されることがあります。

現在の季節感とは1~2ヶ月ほどのずれがあります。

和風月名

  • 1月 睦月(むつき)
  • 2月 如月(きさらぎ)
  • 3月 弥生(やよい)
  • 4月 卯月(うづき)
  • 5月 皐月(さつき)
  • 6月 水無月(みなづき、みなつき)
  • 7月 文月(ふみづき、ふづき)
  • 8月 葉月(はづき、はつき)
  • 9月 長月(ながつき、ながづき)
  • 10月 神無月(かんなづき)
  • 11月 霜月(しもつき)
  • 12月 師走(しわす)

年賀状に新年を初春と記したり、12月を師走と表記するのは旧暦の名残だね

まとめ

この記事のまとめ

月の動きに合わせて作られた「太陰暦」
太陽と月の動きを基にした「太陽太陰暦」=旧暦
新暦は太陽の動きに合わせて作られた「太陽暦」=新暦
旧暦には「和風月名」がある

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