本記事のテーマは質の良い睡眠に関する記事です。
たくさん運動して、疲れて、寝るのが一番!なんて思いますが仕事しているとなかなか難しいです。
仕事疲れで、家で一杯飲んでテレビ見て・・・リラックスしているのになかなか眠れない。夜中起きてしまうし、眠りが浅かったりします。
この記事では、質の良い睡眠をとるための夜の過ごし方を紹介いたします。
では本題に入っていきましょう!
疲れているのに眠れないのはなぜ?
サーカディアンリズムの乱れ
1日は、体内時計のはたらきによってコントロールされています。この体内時計という機能を発見したのが、ドイツの生理学者ユルゲン・アショフ。
1962年に26人の被験者を光や音をシャットアウトした地下に隔離しました。時間を知るすべはないはずなのに、約25時間で寝起きをして生活リズムをつくっていったというのです。この25時間の生体リズムのことを「サーカディアンリズム」といいます。ラテン語で「約一日」という意味です。
疲れているのに眠れない人は、このリズムの乱れによって体内時計の針が正常に動いていないのです。
免疫力は夜つくられる
睡眠力と免疫力は大きな関係があります。寝不足のときに風邪をひいたり、おなかをこわしたりと、体調を崩した経験があると思いますが、それは免疫力が低下したからです。よく眠り、睡眠を十分にとることは免疫力を高める基本条件です。免疫のはたらきは自律神経と深くかかわっています。
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。日中起きているときはおもに交感神経、夜寝ているときは副交感神経が優位にはたらきます。このバランスが大事なのです。昼間は交感神経が優位になり、敵から身を守るために、目を見開いて周囲を監視したり、餌を探したりして緊張して過ごします。逆に、夜になれば食事をとって休みます。その間に副交感神経が優位になって胃腸の状態を整えながら、消化吸収が盛んになり、リンパ球を増やします。人間のからだは食べものを吸収すると、腸内のパイエル板というリンパ組織が刺激され、リンパ球が増えるのです。リンパ球の増加で、免疫機能は向上します。生まれてくる「がんの芽」を摘んでくれるなど、夜間に免疫機能が上がることは医学的にも説明されているのです。
7~9時間の睡眠を確保しよう
人の生理リズムでいくと午後8時には吸収と代謝の時間に入ります。その後翌朝4時までが、新しい組織を作り出し、エネルギーを生産し、古くなった細胞を排出し、細菌やウイルスなどを殺して疲労物質とともに排除する大切な時間帯です。
これらの作業は、人が起きている間はなかなか進みません。
夜はリンパ球を増加させる副交感神経を優位にさせなければなりません。毎日数千個も生まれるがん細胞を処理してもらうためです。細胞の修理もしなくてはいけません。7~8時間の睡眠は確保してほしいです。
眠る時間帯も重要で、午後11時に寝て朝7時に起きるのと、午後2時に寝て朝10時に起きるのでは疲れのとれ方が全く違います。
忙しくてなかなか睡眠時間を確保できない、という方は短時間の昼寝や横になるだけでもいいので、からだを休めることをすすめます。重力からの、ちょっとした解放が人間には必要です。
寝つきが悪い原因
ナイトキャップでは眠れない
眠れないときにお酒を飲んで、睡眠を誘導することをナイトキャップといいます。お酒を飲むとたしかに寝つきはよくなりますが、睡眠の質が低下してしまいます。睡眠周期が乱れて浅い眠りが続くので、途中覚醒してしまいやすく、疲れがなかなかとれません。朝目覚めたときに、からだがだるい、眠いということになりやすいのです。
そうすると1日の活動レベルが下がってしまいます。すぐに疲れてしまい、集中力にも欠けるので仕事の能率が悪くなったり、ボーっとしてしまったりします。いつも疲れがとれない、なんとなくからだがだるくてシャキッとしない、そういう人はお酒の飲みすぎ、あるいはナイトキャップの影響かもしれません。アルコールが睡眠の障害になるのには個人差がありますが、自律神経のはたらきに影響を及ぼすことが考えられます。
激しい夜の運動が原因
寝る前はスローな活動で寝つきをよくしましょう。夜の激しい運動も、交感神経を刺激して副交感神経のはたらきを鈍らせてしまう側面があります。ですから、夜運動すると寝つきが悪いと感じている方は夜のランニングやハードな筋トレは控えた方がいいでしょう。
運動習慣があることはいいことなのですが、もし眠れないとか疲れがとれないということでしたら、夜の激しい運動が原因かもしれません。運動する時間を朝にする、夜の運動量を減らすなど習慣を少し変えてみてください。
そのほか、眠れない要因として、精神的なものもあります。
精神的なもので眠れない
質のいい睡眠をとることは1日の活動を左右する重要な要素です。なかなか眠れない、寝ても疲れが取れない人は、食事やお酒、運動、精神的なもののどれが眠りの質を下げているか一度ライフスタイルを見直してみるとよいでしょう。
眠る前の準備
寝る前の儀式をしよう
自分だけの儀式をつくってみましょう。
- 今日一日の感謝日記をつける
- 呼吸を整える
- 軽いストレッチをする
- 明日の予定を書く
- リラックス音楽を聴く
いい気分で眠りに入るための入眠儀式です。今日一日で楽しかった場面を思い出したり、生きていることに感謝しましょう。声に出して「ありがとう」と言ってみるのも心があったかくなり、おすすめです。
楽しい気分で夜を過ごそう
お酒が好きな人は、お酒を飲んでリラックス!好きな音楽を聴く、アロマが好きな人はお風呂に入れたり。寝る前はご褒美タイムです。今日一日お疲れさまでしたという気持ちで寝る直前まで気分よく過ごしましょう。
悩みは考えない、ネガティブ情報は入れない
不安や悩み、気がかりなことを抱えていると、交感神経が刺激されて活発になってしまいます。そのような場合には音楽を聴く、読書とか、意識がそこにいかないようにするとよいでしょう。考えるから眠れなくなってしまうのです。まったく関係のない小説を読むなど、考えずにすむ時間をつくることが大事です。
どんなに嫌なことがあったとしても引きずらないでください。嫌なことはすべて白紙に!
夜ごはんはあっさりコースで寝る2時間前に食べる
質の良い睡眠には、夕食も影響します。夕方から夜にかけてからだを休ませる副交感神経の活動が活発になってくるので、低脂肪で消化吸収のよい食事が理想です。
逆に、脂肪分の多いものは、副交感神経のはたらきを鈍らせるので控えめにします。
また脂っこいものは消化するのに時間がかかり、寝ている間も内臓が休まずに活動している状態になります。とくにサーロインステーキなどの高脂肪な肉の場合、消化するのに約4時間かかるといわれています。
夕食はヘルシーなもので、就寝する2時間前には済ませるようにしたいですね。
緑黄色野菜、淡色野菜、いも類、海藻類、きのこ類、豆類、殻類、果物などがおすすめ。
脂肪分の多い肉類、乳製品、卵、嗜好品は朝や昼にとるようにすると、栄養バランスもとれます。
からだを温める
低体温は免疫力が低下して病気になりやすい、代謝が下がるなどの弊害があります。
からだを温める食べものを食べたからといって、代謝がよくなるわけもありません。
冷え性の人や、普段から平均体温が36度を下回る人は、総じて筋肉量が少ない場合が多いです。体温を上げる、冷え性を改善するために、いちばんに取り組まなければいけないのは、筋肉量を増やすことです。
筋肉の中には血管がたくさん通っています。血液が集まることによって、温度が上がります。たくさん筋肉があればそれだけの血液が集まり、下がった体温は上がります。
熱生産工場である筋肉を増やす
筋肉を動かして熱を生産する
この両輪を同時に行うことが必要です。
頑張って無理に寝ようとしなくていい
真っ暗な空間で目を閉じて静かに横になりましょう。「熟睡しなければ」などと考えずに、目を閉じているだけでも脳は睡眠に近い効果を得ることができます。焦ると逆効果です。焦らず目を閉じることからはじめましょう。自分にとって気持ちのいいリズムを見つけ、そのリズムを続けていきましょう。習慣が変われば睡眠もかわる、人生もかわるのです。
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