「ミトコンドリアが足りなくなると病気になる」
といわれるくらい、ミトコンドリアの重要性がますます注目されています。
ミトコンドリアとは何なのか、そしてなぜ増やすことが健康に繋がるのか。
この記事では、ミトコンドリアについて詳しく解説し、健康的なカラダづくりに役立つ情報をご紹介します。
ミトコンドリアって虫じゃないの?
からだにいい虫!?
ミトコンドリアの基礎知識
ミトコンドリアとは
ミトコンドリアは、全身の細胞内に存在し、エネルギーを生産しています。
ミトコンドリアが特に多い場所は、肝臓・腎臓・筋肉・脳で、ミトコンドリアは細胞質の約40%を占めています。
ミトコンドリアの機能が低下すると、細胞の活動も低下します。
ミトコンドリアの働き
ミトコンドリアは、エネルギーをつくる役割を担っており「細胞の中にある発電所」とも言われています。
ミトコンドリアは、人間が呼吸で取り込んだ酸素の90%以上を使用しています。
ミトコンドリアの主な働きは、酸素を使って成長や生存に必要なエネルギー(ATP)を生み出すことです。
私たちは日常的に、体を動かしたり、食べ物を消化するときにもエネルギーを必要としています。
そのエネルギーを生み出しているのが、ミトコンドリアなのです。
人間のミトコンドリアの数は?
人間の細胞には、数百~数千個のミトコンドリアが存在しています。
ミトコンドリアは、細胞内にあるため肉眼で見ることはできませんが、顕微鏡で観察することができます。
体にミトコンドリアがあるなんて知らなかった!
筋肉など、エネルギーを多く必要とする細胞には多くのミトコンドリアが存在すると言われています。
また、年齢とともにミトコンドリアの数は減少します。
適度な運動や食生活改善によってミトコンドリアを増やし、健康的なカラダづくりを目指しましょう。
ミトコンドリアが増えるとどうなるか
ミトコンドリアを増やすことで、身体には以下のような効果が期待できます。
疲れにくいカラダになる
ミトコンドリアが増えることで、細胞内のエネルギー生産が増加し、結果的に身体の疲れにくさにつながります。
例えば、筋肉細胞では、運動によってミトコンドリアの数が増加します。
これにより、運動時に必要なエネルギーをより多く生産することができます。
また、ミトコンドリアの数が増加することで、筋肉細胞内での有酸素運動における乳酸の蓄積を抑制することができ、疲れにくい体質につながります。
ダイエット効果
ミトコンドリアが増えることで、身体内の脂肪酸代謝も促進されます。
脂肪酸は、ミトコンドリアで酸化されることでエネルギーに変換されます。
脂肪酸のエネルギー利用効率が上がると、体脂肪を燃焼しやすくなるため、ダイエット効果が期待できます。
アンチエイジング効果
活性酸素は、細胞の老化や病気の原因になることがあります。
活性酸素は、強力な酸化力を持っており、活性酸素が増加すると、細胞膜、DNA、タンパク質などの細胞内の様々な分子に損傷を与え、細胞の機能低下や老化を引き起こすことがあります。
しかし、ミトコンドリアが増えることで、細胞内の酸化ストレスを軽減することができます。
よって、アンチエイジング効果が期待されます。
免疫力が高まる
免疫細胞は、ミトコンドリアが生産するATPをエネルギー源としています。
免疫細胞には、他の細胞と同様、ミトコンドリアが必要であり、これによって免疫力が維持されます。
したがって、ミトコンドリアが増えることで、免疫細胞に十分にエネルギーを供給することができるので、免疫ケア・免疫維持に効果的です。
ミトコンドリアが減るとどうなるか
筋肉の弱化
ミトコンドリアが少なくなると、細胞内でエネルギー生産量が減少します。
筋肉を収縮するためのエネルギーが不足するため、筋肉が弱くなる可能性があります。
代謝の低下
ミトコンドリアが少なくなると、身体の代謝が低下し、エネルギー消費量が減少します。
そのため、同じ量の食事を摂取しても、身体に必要なエネルギーを作り出すことができず、太りやすくなる可能性があります。
免疫力の低下
ミトコンドリアが少なくなると、細胞内でのエネルギー生産が不十分となり、免疫細胞の機能低下を招くことがあります。
そのため、感染症などの病気にかかりやすくなる可能性があります。
病気のリスクの増加
ミトコンドリアが足りない状態は、様々な病気のリスクを高めることが知られています。
たとえば、2型糖尿病や心臓病、アルツハイマー病、パーキンソン病、がんなどが挙げられます。
老化現象の進行
加齢に伴い、ミトコンドリアの数が減少することがあります。
ミトコンドリアが減ることによって、老化現象の進行を引き起こす可能性があります。
ミトコンドリアを増やして元気になる方法
運動する
筋肉が増えると、ミトコンドリアも増えます。
有酸素運動を行い、赤色筋線維(遅筋繊維)をつけることで、筋肉細胞内のミトコンドリアが増加します。
ランニングやウォーキング、サイクリング、水泳などの有酸素運動を定期的に行いましょう。
食事に気をつける
栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
ミトコンドリアの数を増やすためには、栄養バランスの良い食事を摂取することが重要です。
特に、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、マグネシウム、亜鉛、鉄、タンパク質などは、ミトコンドリアの機能に必要不可欠な栄養素です。
ミトコンドリアは健康にかかせないんだね!
16時間断食
断食は、ミトコンドリアの増加に効果的とされています。
16時間、断食をしてエネルギーが足りなくなると、ミトコンドリアが増えます。
サプリメントで補給する
ミトコンドリアサプリメントや、ミトコンドリア飲料などをとり、ミトコンドリアを増やすことが可能です。
ストレスを減らす
ストレスは、ミトコンドリアの数を減らす原因となります。
ストレスを減らすために、リラックスした時間を持つことや、瞑想を行うことがおすすめです。
ミトコンドリアはダイエットに効果的な理由
エネルギー消費が増える
ミトコンドリアが増えることで、細胞内でのエネルギー生産が活発になり、基礎代謝量が上がります。
そのため、身体が休んでいるときでもより多くのエネルギーを消費するため、痩せやすい体質になります。
酸化ストレスが軽減される
ミトコンドリアが減少すると、酸化的ストレスが増加し、細胞がダメージを受けることがあります。
一方、ミトコンドリアが増えることで、酸化的ストレスを軽減することができ、身体全体の健康維持につながります。
運動効果が高まる
運動によって、ミトコンドリアの数が増えることが知られています。
多くのミトコンドリアが含まれているのは、白色筋線維(速筋繊維)よりも、赤色筋線維(遅筋繊維)です。
したがって、ミトコンドリアを増やす運動とは、筋肉を疲労させることなく低めの負荷の運動を長時間続けることです。
ミトコンドリアが増えると、運動効果が高まり、疲れにくくなります。
また、エネルギー消費が増えるため、ダイエット効果が期待できます。
持久的な運動を継続的に行うことでミトコンドリアの量を増やし、疲れにくい体を作ることができます。
脂肪燃焼が促進される
ミトコンドリアは脂肪酸を分解することができ、エネルギーに変換します。
ミトコンドリアは、細胞内のエネルギー産生に重要な役割を果たす細胞小器官です。
脂肪酸はエネルギーの主要な源の1つです。したがって、ミトコンドリアは脂肪酸を代謝する場所でもあります。
脂肪酸は細胞内でミトコンドリアに取り込まれ、β酸化と呼ばれる代謝経路を通じてアセチルCoAに変換されます。
アセチルCoAはクエン酸回路を通じて酸化され、ATPなどのエネルギー産生に使用されます。
このプロセスは、ミトコンドリアが正常に機能するために必要なものであり、脂肪酸がエネルギーに変換される場所でもあります。
したがって、ミトコンドリアと脂肪酸は、エネルギー代謝に関連する2つの重要な要素であり、相互に関連しています。
ミトコンドリアの数が増えることで、脂肪燃焼が促進されるため、ダイエットに効果的です。
血糖値の調整が改善
ミトコンドリアが増えると、インスリンの効果が高まり、血糖値の調整が改善されます。
血糖値が安定することで、体内の脂肪を燃焼しやすくなり、ダイエットに効果的です。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。