【パン生地の種類】リーン or リッチ、ソフト o r ハード

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この記事ではパンの記事の種類による【こね、発酵、焼成、食感】の違いを解説します。

食パン、バターロール 、フランスパン、カレーパン、メロンパンなど、世の中に数千種類あるパンたち。パンの生地は「リーン」「リッチ」と分けられ、食感も「ソフト」「ハード」などに分けられます。

パン生地の違いによって、製法・味・食感が大きく異なります。

さくさく、しっとり。食感が違うパンたち

リーン、リッチ、なにが違うの?どんなパンがリーンで、リッチなの?そんな疑問に答えます。

【パン生地の種類】リーン or リッチ、ソフト o r ハード

リーン ・ リッチの違い

リーン(lean)

リーンな生地の特徴

糖分や油脂、乳製品が少なく、あっさりとした味わいです。

あっさりとしている理由は、最低限必要な、基本材料のみで作られるから。

パンの基本材料は以下の通り。

  • 小麦粉
  • イースト

糖分や乳製品などがほとんど含まれないので小麦の香りを十分に引き出すことができます。

リーンなパンの代表格は、堅焼きパンとよばれるようなバゲット、フランスパン、ライ麦パンです。シンプルで飽きのこない味は、料理と相性が良く、主食(食事用のパン)としてぴったりです。

こねかた

あまりこねすぎない。グルテン膜はやや粗くてOK。

こね終わりの目安は、生地を薄くのばしたら、切れてしまう程度でよいです。

発酵

中~低温でじっくり時間をかけて発酵。

製造方法には、一晩寝かせる「オーバーナイト法」がおすすめ。発酵させている時間が長いので、イーストの量は、レシピの分量の1/3にしましょう。

オーバーナイト法
パンの製法で、「長時間低温発酵」「低温発酵」を意味します。英語訳では「一晩寝かせる」というとおり、夜に生地を仕込んで冷蔵庫で一晩じっくり発酵させます。生地が冷蔵庫で冷えているので、分割や丸める作業がしやすくなり、窯のびのする美味しいパンになります

朝に仕込んで、昼間に冷蔵庫でじっくり発酵させれば、夕食に焼き立てパンが食べられる♫

焼成(パンの焼き方)

高めの温度で焼き上げます。パリッと膨らむ力が弱いため、クープを入れて膨らむガイドを作り、蒸気を与えながら焼いていく。

焼き色

焼き色が薄い。焼き色を濃くするには、焼き時間を延ばす・焼成温度を上げる・生地にモルトを使用するなどの方法があります。

味・食感

小麦本来のうまみと風味を味わえる。

  • 断面に大小の気泡が入っており、クラストがしっかりしていてかみ応えがある。
    *気泡のあるパンは、かみ応えのある食感になります。

劣化度合い

焼いた当日が一番おいしいとされます。糖分や油分が少ないので、時間がたつとともにパサパサした食感になります。

リッチ(rich)

リッチな生地の特徴

リッチは英語で「豊かな」という意味です。その名のとおり、豊かでコクのある濃厚な味わいと風味です。

基本材料である小麦粉・イースト・塩・水の他に、副材料が使われています。

パンの副材料は以下の通り。

  • 糖類(砂糖、はちみつなど)
  • 油脂(バター、ショートニング、ラードなど)
  • 乳製品(牛乳、生クリーム、ヨーグルトなど)

リッチなパンの代表格はデニッシュ、クロワッサン、ブリオッシュ、高級食パン(生クリーム入り)など。菓子パンや総菜パンの分類にあたり、リッチな生地を使用しています。

副材料が減るにしたがって、パンはどんどん“リッチ”→“リーン”になっていきます。

こねかた

生地の表面がつるんとするまで、しっかりとこねる。

こね終わりの目安は、生地を薄くのばして、グルテン膜が張っていること。

発酵

糖分が豊富なので、糖分が酵母(イースト)の餌となり発酵がスムーズに進みます。過発酵に気をつけましょう。

製造方法には「ストレート法」「中種法」が多いです。もちろんオーバーナイト法でもOK!ただし発酵させている時間が長いので、イーストの量は、レシピの分量の1/3にしましょう。

ストレート法
全部の材料をミキシングして生地を作り、全工程(こね・発酵・焼成)を一気に行う方法。

中種法
一部の材料をこね、発酵させてから、残りの材料を加えてこね、発酵・焼成まで行う方法。

焼成(パンの焼き方)

焼き色を良くする副材料が含まれているため、さまざまな温度に対応できます。

長時間焼きすぎると、かたくなるので要注意。

焼き色

焼き色をよくする糖分の量が多いので、濃い焼き色になります。

味・食感

生地はふわふわ、しっとりで、バターなど副材料の風味や甘さをしっかり感じられるやわらかいパンです。

断面のきめが細かいです。きめの細かいパンは、ソフトな食感になります。甘さとコクがあるパンなので、そのままおいしくいただけるものが多いです。

劣化度合い

焼いた翌日でもおいしさを保てます。おいしさを保つ理由は、糖分や油分が含まれていること。砂糖には保水性、バターにはパンをふんわりさせる効果があるので、しっとりした食感が持続します。

ソフト ・ハードの違い

ハードかソフトの違いは「食感」の違いを表現したものです。

一般的に

ハード系=リーン(あっさり系)
ソフト系=リッチ(口溶けがよい、ソフト系)

であることが多いです。

ソフト

ソフト系=リッチ(口溶けがよい、ソフト系)。

リッチな配合のパンに多い。断面のきめが細かく、やわらかい食感。

バターなど副材料の食感や素材の旨味を味わうことができる。

ハード

ハード系=リーン(あっさり系)。

リーンな配合のパンに多い。気泡があり、食感は硬め。皮はパリっ中身はモチっを楽しめる。

料理と相性が良いので主食用におすすめ。

セミハード

ソフト系とハード系の間のかたさのパン。

食パン・ベーグル・フォカッチャ・イングリッシュマフィンなど。

まとめ
  • リーンな生地のパンは基本材料のみで作られる、小麦が香るシンプルなパン
  • リッチな生地のパンは糖分と油分が多く含まれる、ふわっとしてコクのあるパン
  • ソフトとハードの違いは、食感の違い。「ふんわり」or「パリパリ」

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