「身・口・意」という言葉を聞いたことがありますか?
これは仏教において非常に重要な概念の一つであり、「三密」と呼ばれています。
仏教では、この三密を実践することによって、人々は心身を浄化し、悟りの境地に至ることができるとされています。
今回の記事では、身・口・意とは何か、そしてそれらをどのように実践するのかについて詳しく解説していきます。
仏教に興味のある方はもちろん、心の浄化や自己啓発に興味のある方にも役立つ情報が満載です。
仏教用語のお勉強
心を整えたい
密教とは何か
密教は、秘密仏教の略称です。
「密教」とは、中国・唐の「青龍寺」から伝えられた仏教の主要な派生の一つです。
秘密の教えであり、神秘的な要素が強く取り入れられています。
密教の教えによれば、
- 人は本来、仏性を備えている
- 仏性に気づけば、生きている間に仏の境地に到達できる
- 密教の3つの基本「口密・身密・意密」
とされています。
日本仏教の発展に大きく貢献した、空海と最澄によって日本に伝えられました。
弘法大師空海は、現実を肯定し、現世においても肉体のままであっても、それが仏であると考えています。
しかし人は、常に様々な煩悩にとらわれており、迷いの雲におおわれている状態にあるとされています。
密教は、仏教のウラの教えであるため、そのためには真剣に修行した人にしか教えられないことになっています。
密教の教えは、歴史的には権力者とも密接に関わり、世界を動かすほどの影響力を持ってきました。
密教では、様々な儀式や修行を通して、人間が内在する潜在能力を開発することが目的とされています。
密教は、秘密の教え!
仏教と密教の違いは何?
「密教」では、仏教の中で「密教」と「仏教」を区別しています。
- 仏教は表に現れた教え
- 密教は秘密・ウラの教え
この分類の最大の違いは、いつ成仏できるのかということです。
仏教では、何度も輪廻転生・修行し続け、長い時間を経てから悟りをひらくことにより成仏できると考えられています。
密教では、「密教」の実践を通じ、現世、つまり生きているうちに仏の境地に達することができると考えられています。これを即身成仏といいます。
三密(さんみつ)の「身口意」とは何か
三密(さんみつ)とは密教の用語で、「身口意」とは、密教の教えです。
- 自分の行動(身)
- 言葉や思考(口)
- 意識や心(意)
を一致させる修行を行うことです。
この修行で、現世で成仏できるのね
身密(しんみつ)
身密は、身体的な行為を指します。
- 人や生き物を傷つけない
- 盗みをしない
- 酒や薬物に溺れない
- 虚偽や悪口を言わない
- 贅沢な暮らしをしない
- 不品行を避ける
- 慈悲や愛に満ちた心を持つ
身密は、身体や行動に関する密教の教えの一つであり、身体を清浄に保ち、自己を律し、他者を尊重することが大切であるとされます。
身密は、身体を使った行為によって自己の内面を探求する修行法でもあります。
口密(くみつ)
口密は、言葉や呪文などを通じて自己を制御する修行法です。
- うそをつかない
- 噂話をひろめない
- 誹謗中傷を言わない
- 人を批判することを避ける
- 乱暴な言葉を使わない
- 楽しんで人をからかわない
- 賢く、良心的な話をする
口密を実践することで、言葉の力を認識し、他者を傷つけることのない言葉を選ぶことが大切であるとされます。
また、口密では、他人とのコミュニケーションを通じて、自己の内面を深めることも重要視されます。
意密(いみつ)
意密は、心を鍛える修行法であり、内面に働きかけることで自己を探求します。
- こだわらない
- 執着しない
- 自己中心的でない
- 憎まない
- 妬まない
- 思いやりを持つ
- 慈悲深い
- 感謝する
- 謙虚である
- 慎重に行動する。
意密では、心を集中させるために様々な瞑想法が用いられます。
意密の修行によって、自己の内面を深く掘り下げ、真理に到達することが目指されます。
身口意を一致させる
「身口意」の一致とは、自分の行動、言葉、思考が一致している状態を指します。
目標達成には、自分の「身口意」が一致しているかどうかを確認する必要があります。
「身・口・意」の密を整えることで、すなわち身体・行動、言葉・発言、こころ・考えを修めることで、即身成仏(生きたまま仏になる)することができるとされます。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。