【世界遺産】7色に変わる神秘の湯!和歌山の秘境・湯の峰温泉「つぼ湯」体験レビュー

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和歌山県にある湯の峰温泉「つぼ湯」は、世界で唯一入浴できる世界遺産の温泉。

天然岩風呂でありながら、一日に7回も湯の色が変わるという神秘的な特徴を持ち、熊野詣の湯垢離場としても知られています。

本記事では、つぼ湯の魅力や楽しみ方、世界遺産に登録された理由などを詳しく解説します。

あおちゃん
あおちゃん

世界遺産の天然温泉!

きいちゃん
きいちゃん

日本最古!

こんなお悩みありませんか
  • 世界遺産に登録された温泉について知りたい
  • 温泉巡りが好きで、珍しい温泉に入りたい
  • 熊野詣や熊野古道に興味がある
  • つぼ湯の待ち時間や入り方を知りたい
この記事は以下のような人におすすめ
  • 歴史ある温泉が好き
  • 世界遺産を巡るのが好きな
  • 温泉旅行を計画中
  • 熊野古道を訪れる予定の人
この記事で分かること
  • つぼ湯が世界遺産に登録された理由
  • つぼ湯の特徴や入浴方法湯の色が変わる理由
  • つぼ湯にまつわる歴史や伝説
  • つぼ湯を訪れる際の注意点やおすすめの楽しみ方

世界遺産「つぼ湯」とは?

和歌山県田辺市本宮町にある「つぼ湯」は、日本最古の温泉地のひとつである「湯の峰温泉」に湧く天然の岩風呂です。

この温泉は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されており、世界で唯一、実際に入浴できる世界遺産の温泉です。

湯の峰温泉の概要

湯の峰温泉は、約1800年前に発見されたとされる歴史ある温泉で、日本最古の温泉のひとつに数えられます。

熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)への参詣者が身を清めるために利用したことから、熊野詣(くまのもうで)と深い関わりを持つ湯垢離(ゆごり)の地としても知られています。

温泉街には素朴な宿が立ち並び、川沿いには湯気が立ち上る風情ある景色が広がっています。

泉質は含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉で、92℃という高温で湧き出しています。

この成分はリウマチや神経痛、皮膚病、糖尿病などに効果があるとされ、古くから湯治場として利用されてきました。

湯の峰温泉には、公衆浴場もあり、以下のような温泉が楽しめます。

  • 一般湯(あつめ・ぬるめ)
    → 通常の温泉として利用できる湯
  • くすり湯
    → 温泉の成分がより濃縮された湯
  • 家族湯
    → 家族やグループで貸切可能な湯

さらに、温泉くみとり場では、温泉水を持ち帰ることもできます。
(6:00~21:00、10リットル100円)

世界遺産に登録された理由

2004年、「紀伊山地の霊場と参詣道」がユネスコ世界遺産に登録される際、つぼ湯もその一部として認められました。

世界遺産に登録された理由は、単なる温泉ではなく、熊野信仰と深い関わりを持ち、多くの巡礼者が利用した歴史的な場所であることが評価されたためです。

その結果、つぼ湯は世界で唯一、入浴できる世界遺産として知られるようになりました。

つぼ湯の魅力と特徴

熊野詣と湯垢離の聖地

熊野詣とは、平安時代から続く信仰の巡礼で、皇族や貴族をはじめ、多くの人々が熊野三山を目指しました。その際、熊野本宮大社へ向かう前に心身を清める「湯垢離(ゆごり)」が行われたのが、湯の峰温泉です。

つぼ湯は、この湯垢離の場として特に重要視されてきました。湯の峰温泉で身を清めることで、熊野三山への巡礼がより神聖なものとされたのです。

一日に7回色が変わる不思議な温泉

つぼ湯の最大の特徴は、1日に7回も湯の色が変化することです。

なぜ色が変わるのか?

この不思議な現象は、温泉成分が空気に触れることで化学反応を起こし、湯の色が変わるためと考えられています。温泉の成分や天候、気温、時間帯などの条件によって、湯の色は異なる変化を見せます。

どんな色に変化する?

つぼ湯の温泉は無色透明から乳白色へと変化します。その過程で薄い青色や青白い色になることもあります。

1日のうちに何度も色が変わる神秘的な温泉で、訪れるタイミングによって異なる表情を楽しめるのが魅力です。

このように、入る時間によって湯の色が変わるため、同じ温泉でも毎回違う雰囲気を楽しめるのが、つぼ湯の大きな魅力のひとつです。

2〜3人限定の小さな岩風呂

つぼ湯は、天然の岩をくり抜いたような形状の小さな湯船で、2〜3人が入るといっぱいになるほどのコンパクトな造りです。

まるで隠れ家のような温泉

つぼ湯は、大きな温泉施設のように広々とした空間ではなく、まるで秘湯のような隠れ家的な雰囲気が特徴です。

  • 木の板で囲まれた素朴な造り
  • 川のせせらぎが聞こえる静かな環境
  • 昔ながらの雰囲気が残る天然岩風呂

このような雰囲気の中で温泉を楽しむことができ、まさに「特別な温泉体験」ができる場所となっています。

狭いからこそ感じる贅沢さ

一般的な温泉施設では、多くの人と一緒に入るため、落ち着いて湯を楽しむのが難しいこともあります。しかし、つぼ湯は少人数限定のため、静かに温泉を楽しむことができる贅沢な空間となっています。

30分交替制のプライベート感

つぼ湯は30分交替制となっており、自分たちだけの時間を楽しめるプライベート温泉のような特別な体験ができます。

なぜ30分交替制なのか?

湯船が小さいため、大人数が一度に入ることはできません。そのため、30分ずつの交替制にすることで、ひと組ずつ温泉を楽しめるシステムになっています。

プライベート感を味わえる魅力

この30分交替制によって、家族やカップル、友人同士、一人空間で温泉を楽しめるというのが、つぼ湯の大きな魅力のひとつです。

  • 他の人を気にせず、リラックスできる
  • 貸切気分で特別感がある
  • 自然の音を感じながら、静かに温泉を楽しめる

一般的な温泉施設では、周囲の人を気にしながら入浴することが多いですが、つぼ湯では自分たちだけの時間を楽しむことができます。

特別な温泉体験!

つぼ湯の歴史と伝説

和歌山県の湯の峰温泉「つぼ湯」は、日本最古の温泉のひとつとされ、熊野詣(くまのもうで)の湯垢離(ゆごり)場としても重要な役割を果たしてきました。さらに、この温泉には「小栗判官(おぐりはんがん)伝説」という興味深い物語も伝わっています。この記事では、つぼ湯の長い歴史と伝説について詳しくご紹介します。

日本最古の温泉のひとつ

つぼ湯がある湯の峰温泉は、日本最古の温泉のひとつとされ、その起源は4世紀ごろにまで遡るといわれています。

湯の峰温泉の発見

伝説によると、湯の峰温泉は熊野国造(くまののくにのみやつこ)であった大阿刀足尼(おおあとのすくね)が発見したとされます。さらに、一説では縄文時代の先住民も利用していたとも伝えられており、非常に長い歴史を持つ温泉です。

熊野信仰と温泉

平安時代以降、熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)への参詣が盛んになると、多くの巡礼者が熊野詣の前に身を清めるために、この湯の峰温泉を訪れるようになりました。

そのため、湯の峰温泉はただの温泉ではなく、「神聖な湯」と考えられていたのです。

熊野詣の湯垢離場としての役割

つぼ湯は、熊野詣の巡礼者が入る湯垢離(ゆごり)の場として重要な役割を果たしてきました。

湯垢離とは?

湯垢離とは、神聖な温泉で身を清め、心身を浄化する儀式のことです。

  • 熊野三山に参拝する前に、つぼ湯で身を清める
  • 心身を清らかにし、神様に祈りを捧げる準備をする

このように、熊野詣において温泉は欠かせない存在でした。

特に、つぼ湯は神聖な場所として特別視され、多くの巡礼者に利用されてきました。

つぼ湯と小栗判官伝説

つぼ湯には、熊野信仰と深く結びついた「小栗判官(おぐりはんがん)伝説」という物語が残されています。

小栗判官とは?

小栗判官は、平安時代末期~鎌倉時代に実在したとされる人物で、後に歌舞伎や浄瑠璃の題材にもなった伝説的な武士です。

小栗判官の悲劇と奇跡

伝説によると、小栗判官は敵の策略により毒を盛られ、餓鬼阿弥(がきあみ)という異形の姿になってしまいます。

彼はまともに歩くことすらできず、人々に助けられながら熊野を目指しました。

やがて、照手姫(てるてひめ)や多くの人々の助けを受け、ついに湯の峰温泉のつぼ湯へたどり着きます。

そこで彼は49日間の湯治(とうじ)を行い、奇跡的に元の健康な姿に戻ったと伝えられています。

伝説が生んだ「蘇りの湯」

この物語から、つぼ湯は「蘇りの湯」とも呼ばれるようになりました。

  • 毒を受けた小栗判官が、つぼ湯で回復した
  • 49日間の湯治で、元の健康な姿に戻った
  • つぼ湯には「蘇りの力」があると信じられるようになった
つぼ湯が単なる温泉ではなく、人々の信仰や願いが込められた神聖な場所であることを象徴しています。

利用方法

番台での受付方法

公衆浴場の番台へ行く

  • 公衆浴場の受付で入浴チケットを購入します。

番号札を受け取る

  • 受付で料金を支払うと、番号札を渡されます。
  • これは「順番待ちの整理券」の役割を果たすため、無くさないように注意しましょう。

番号が呼ばれるまで待つ(混雑時のみ)

  • つぼ湯は1回の利用が30分交替制のため、順番待ちが発生することがあります。
  • 混雑時は受付で現在の待ち時間を確認しましょう。

指定された時間になったら入浴開始

  • 自分の順番が来たら、つぼ湯へ移動し、30分間の貸切温泉を楽しみます。
  • 貴重品は自己管理のため、必要最小限の荷物で行くのがベストです。

つぼ湯は人気の温泉なので、特に土日祝日や観光シーズンは待ち時間が発生することが多いです。

混雑時の待ち時間を短縮するコツ

朝早く訪れる
→ つぼ湯は6:00から営業しているため、早朝なら比較的空いていることが多いです。

平日に訪れる
→ 土日祝日は観光客が多く訪れるため、平日の方が待ち時間が短めです。

受付後に周辺を散策する
→ もし待ち時間が長い場合は、湯の峰温泉街を散策したり、熊野古道の一部を歩いたりして過ごすのも良いでしょう。

公衆浴場の他のお風呂を利用する
→ つぼ湯の順番を待つ間に、一般湯(あつめ・ぬるめ)やくすり湯に入るのもひとつの方法です。

夕方以降を狙う
→ 午後の時間帯は混雑しやすいので、比較的空いている夕方以降を狙うのもおすすめです。

ただし、安全面を考慮し、冬季や夜の訪問は十分な装備と注意が必要です。

名物!90℃の源泉「湯筒」で温泉たまご体験

つぼ湯の近くには、約90℃の高温源泉が湧き出る「湯筒」があります。

観光客に人気のスポットで、卵や野菜を温泉の熱で茹でる体験が楽しめます。

温泉成分が染み込み、普通のゆで卵とは一味違う濃厚な味わいに!

湯の峰温泉を訪れたら、ぜひ立ち寄ってみてください。

つぼ湯の温泉分析表

つぼ湯のアクセス・営業時間・料金

つぼ湯へのアクセス

つぼ湯は、和歌山県田辺市本宮町にある「湯の峰温泉」の中心部に位置しています。

世界遺産にも登録された歴史ある温泉で、車やバスを利用してアクセスすることができます。

車なら 南紀田辺ICから約1時間30分、駐車場完備(無料)
バスなら JR紀伊田辺駅・JR新宮駅から湯の峰温泉行きの路線バスを利用
電車なら JR紀伊田辺駅またはJR新宮駅が最寄り

湯の峰温泉は山間部にあるため、公共交通機関を利用する場合はバスの時刻表を事前に確認しておくと安心です!

営業時間

営業時間
6:00~21:00
定休日:不定休

  • 朝6時から営業しているので、早朝の静かな時間帯に入浴するのも◎。
  • 夜は21時まで営業しているため、夜の静かな雰囲気を楽しむのもおすすめです。

料金

💰 料金(入浴料)
大人(中学生以上):880円
小学生:550円
小学生未満:無料

※ 料金は変更される場合があるため、訪問前に公式情報をチェックするのがベスト!

つぼ湯を楽しむための注意点

お湯の温度に注意

つぼ湯の泉質は「含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉」で、源泉温度は92℃とかなり高温です。

めっちゃ熱いので、温泉にいきなり入らないでください。事前に、温度を確認しましょう。

ゆき
ゆき

めっちゃ熱いです!!

蛇口をひねってお水を追加しましょう。それでも温度が高いと感じることもあるので、ゆっくりとお湯に慣れながら浸かるようにしましょう。

加水したくはない、そのまま入る方もいらっしゃいますが、筆者はそのまま浸かるには熱すぎで耐えられませんでした。。

30分の時間厳守

つぼ湯は30分交替制のため、時間をオーバーしないように注意しましょう。

入浴の時間が終了する5分前にはお風呂を出る準備をするとスムーズです。

混雑時は待ち時間が発生

土日や観光シーズンは特に混雑しやすく、待ち時間が発生することが多いです。

タイミングによっては1時間以上、場合によっては2時間以上待つこともあるため、余裕をもったスケジュールで訪れるのがおすすめです。

ポイント

受付で現在の待ち時間を確認し、周辺を散策しながらゆったり過ごすのも良いでしょう。

まとめ

この記事のまとめ

世界遺産にも登録された「つぼ湯」は、日本最古の温泉のひとつとして、熊野詣と深く結びついた特別な湯です。熊野信仰の湯垢離場としての歴史を持ち、1日に7回色が変わる神秘的な泉質が魅力。2~3人しか入れない小さな岩風呂ながら、30分交替制のプライベート感が楽しめる贅沢な温泉でもあります。

訪れる際は、混雑時の待ち時間や受付方法を事前に確認し、時間に余裕をもって計画するとスムーズ。湯の峰温泉の歴史や伝説に思いを馳せながら、世界にひとつしかない「入浴できる世界遺産」をじっくり堪能してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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