八十八夜に摘んだ【縁起物】の茶葉で新茶を飲もう!おいしい淹れ方と味わい方

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5月は一番茶(新茶)の季節です。日本でも春の到来を告げる風物詩として注目を集めているのが「八十八夜」です。

この日に摘まれた新茶は、独特の香りや味わいがあり、多くの茶好きたちから愛されています。

また、八十八夜に摘んだ茶葉は縁起物としても知られており、一年の無病息災を願って飲む人も多いのです。

そこで今回は、八十八夜に摘まれた縁起物の茶葉である新茶のおいしい淹れ方と味わいの特徴についてご紹介します。


あおちゃん
あおちゃん

茶摘みの歌、昔歌ったなぁ

きいちゃん
きいちゃん

夏も近づく八十八夜♬

こんなお悩みありませんか
  • 日本茶の淹れ方がよくわからない
  • 煎茶の味わいの特徴が分からない
  • 八十八夜や新茶の意味や楽しみ方がわからない
この記事は以下のような人におすすめ
  • 日本茶が好き
  • お茶について知りたい
  • 煎茶を美味しく淹れたい
  • 八十八夜や新茶の季節感を楽しみたい
この記事で分かること
  • 茶摘(ちゃつみ)の歌
  • 八十八夜の意味と縁起物としての茶葉の摘み方
  • 日本茶の基礎知識
  • おいしい煎茶の淹れ方
  • 緑茶・ウーロン茶・紅茶の違い
  • 新茶の味わいと楽しみ方

新茶とは

「新茶」とは、その年に初めて生育した茶葉の新芽を摘んで製造したお茶のことです。

これが、一年で最も美味しいとされる季節限定のお茶です。

秋から冬にかけて、茶の木は栄養を蓄えます。

そして春になると、一年で最も栄養豊富な新芽を生み出します。

この新芽を、八十八夜前後の一番美味しい時期に摘んで直ちに加工することで、新茶のおいしさが生まれます。

唱歌「茶摘(ちゃつみ)」の歌詞

  1. 夏も近づく八十八夜はちじゅうはちや
    野にも山にも若葉が茂る
    あれに見えるは茶摘じゃないか
    あかねだすきにすげかさ
  2. 日和ひよりつづきの今日此頃きょうこのごろ
    心のどかに摘みつつ歌う
    摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
    摘まにゃ日本の茶にならぬ

唱歌「茶摘(ちゃつみ)」の歌詞は、夏が近づく八十八夜に、若葉が茂る野山で茶摘みが行われることを歌っています。

歌詞には茶摘みをする人々が描かれ、和やかな雰囲気の中で茶葉を摘む様子が表現されています。

歌詞の中で「摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ 摘まにゃ日本の茶にならぬ」というフレーズがあり、茶摘みが重要であることを表しています。

八十八夜に摘んだ茶葉は縁起物

八十八夜とは

日本の季節の節目の日である八十八夜は、「新茶の収穫」が盛んに行われる時期です。

八十八夜(はちじゅうはちや)とは、立春(2月4日)から数えて88日目にあたる日のことを指します。

茶葉を育てる農家たちは、霜の心配がなくなり安定した気候になる八十八夜を、種まきや茶摘みの目安としてきました。

今でも、この季節に摘んだお茶のことを「一番茶」もしくは「新茶」として愛されています。

八十八夜は、なぜ縁起物なのか

末広がりの意味をもつ「八」が2つ揃っていることから、昔から縁起が良いといわれてきました。

特に「八十八夜」に摘みとられるお茶は、一年を災いなく過ごせる「不老長寿の縁起物」として今でも重宝・珍重されています。

また縁起だけでなく、その美味しさ・香り・新鮮さが、健康に良い効果も知られています。

八十八夜に味わう新茶の魅力

八十八夜に茶葉を摘むことは縁起物とされ、茶の湯やお茶の贈答などに用いられることが多くあります。

八十八夜に味わう新茶の魅力は、まず色づきや香りが良く、爽快で清々しい味わいが特徴的です。

また、新芽が多く含まれるため、アミノ酸やカテキンなどの成分も一番豊富に含まれているため、健康にも良いとされています。

日本茶の特徴

日本茶とは、その名のとおり「日本で作られているお茶」の総称のことです。

日本茶の特徴は、香り・旨味・苦味・渋みの絶妙なバランスが楽しめることです。

産地や品種の違いによっても、香りや味わいが異なります。

日本茶の種類

日本茶の種類は大きく分けて、不発酵茶・半発酵茶・発酵茶の3種類です。

いずれも同じ茶葉からできています。詳しくみていきましょう。

不発酵茶(緑茶)

不発酵茶(緑茶)には以下の種類があります。

【蒸し製】

  • 煎茶(普通煎茶・深蒸し煎茶)
  • 玉露
  • かぶせ茶
  • 蒸し製玉緑茶
  • 碾茶(てんちゃ)・抹茶
  • 番茶
  • 再加工茶(ほうじ茶・玄米茶)

【釜炒り】

  • 釜炒り製玉緑茶

不発酵茶とは、茶葉を殆ど発酵(酸化)させることなく作られるお茶のことです。

一般的に私たちが日常的に飲んでいる緑茶がこれに該当します。

半発酵茶(ウーロン茶)

半発酵茶(ウーロン茶)には、以下の種類があります。

  • 包種茶
  • ウーロン茶

半発酵茶は、茶葉を酵素による発酵させる過程を途中で止めて作られるお茶のことです。

代表的な種類としては、一般的に「ウーロン茶」と呼ばれるお茶があります。

発酵茶(紅茶)

発酵茶=紅茶です。

茶葉を酸化させることで、紅茶になります。

緑茶・烏龍茶・紅茶は同じ茶葉

日本茶は、発酵度(=酸化度)によって

  • 不発酵茶(緑茶)
  • 半発酵茶(ウーロン茶)
  • 発酵茶(紅茶)

の3種類に分類されます。

これらのお茶は、実は同じ「チャ」という植物の葉から作られています。

ただし、栽培法や製造法によって異なる分類に分けられ、味や香りの異なるお茶が生まれます。

チャは、ツバキ科ツバキ属の永年性の常緑樹であり、1887年に植物学者クンツによって学名「カメリア・シネンシス・Camellia sinensis」と命名されました。

おいしい煎茶の淹れ方

煎茶を美味しく淹れるためには、以下のポイントがあります。

  1. 茶葉を選ぶ
    美味しい緑茶を飲むなら強い旨味を持つ「上級煎茶」がおすすめ。上級煎茶は、テアニンと呼ばれる甘味成分が豊富に含まれており、甘くて美味しい味わいが特徴的です。
  2. 茶器の準備
    新しい茶器を使用する場合は、最初に熱湯で洗浄してから使用してください。茶器に茶葉を入れる前に、茶器自体を温めることも忘れずに行いましょう。
  3. お湯の温度
    普通煎茶はポットのお湯を直接急須へ
    中級煎茶は90度
    上級煎茶は70度
  4. 茶葉の量
    1人分の茶葉の量は約2~3グラムで、ティースプーン1杯が目安です。
  5. お湯の量
    お湯は人数分の8分目程度を注ぎます。
  6. 注ぎ方
    注ぐコツは、急須をゆすらず静かに。
    普通煎茶なら1~2分待ってから注ぐ
    深むし煎茶なら30秒~1分待ってから注ぐ
  7. 廻し注ぎ(まわしつぎ)
    茶碗に注ぐときは、廻し注ぎ(まわしつぎ)という注ぎ方をします。1→2→3の順に少しずつ注いだら、今度は逆順3→2→1の順番で注ぎます。このように注ぎ分けることで、お茶の量・味・濃さを均等に注ぎ分けることができます。
  8. 最後の1滴までしぼりきる
    少しずつ均等に注ぎ分けたら、最後の1摘まで残らずに注ぎきりましょう。

栄養は最後の1摘まで!
残さず飲み干しましょう!

季節限定「八十八夜」新茶を味わおう

新茶を味わうことで、その年の茶の新鮮な味わいを楽しむことができます。

八十八夜に収穫された新茶は、春の陽気をたっぷりと受けて成長した栄養分がたくさん含まれているため、非常に香り高く、爽やかな味わいがあります。

ゆき
ゆき

同じ茶葉は二度とない!
季節限定の味わいです

新芽のうちに含まれる旨味成分や香り成分が豊富に含まれているため、健康効果も期待大。

またリラックス効果や集中力を高める効果があるとされています。

新茶の味わいと香りの特徴は以下のとおりです。

  1. 鮮やかな緑色と透明感のある色合い
    新茶は、鮮やかな緑色と透明感のある色合いをしています。これは、摘みたてで茶葉がまだ柔らかく、酸化が進んでいないためです。
  2. すがすがしい香り
    新茶は、すがすがしい香りがあります。これは、葉が新鮮で、香り成分が多く含まれているためです。
  3. 甘みがある味わい
    新茶は、甘みがある味わいがあります。これは、カテキンやアミノ酸などが多く含まれているためです。
  4. 渋みや苦みが少ない
    新茶は、渋みや苦みが少なく、口当たりが滑らかです。これは、摘みたての茶葉に含まれるタンニンが少ないためです。

以上のように、新茶は、鮮やかな緑色、すがすがしい香り、甘みがある味わい、渋みや苦みが少ないという特徴があります。

お茶の産地と主な銘柄

  • 秋田県:檜山茶
  • 宮城県:桃生茶
  • 新潟県:村上茶
  • 栃木県:鹿沼茶
  • 茨城県:茨城茶
  • 埼玉県:狭山茶
  • 東京都:東京狭山茶
  • 神奈川県:足柄茶
  • 山梨県:南部茶
  • 静岡県:静岡茶
  • 愛知県:西尾茶
  • 滋賀県:近江茶
  • 三重県:伊勢茶
  • 京都府:宇治茶
  • 奈良県:大和茶
  • 兵庫県:丹波茶
  • 岡山県:岡山茶
  • 島根県:島根茶
  • 山口県:山口茶
  • 香川県:香川茶
  • 徳島県:阿波茶
  • 愛媛県:愛媛茶
  • 高知県:土佐茶
  • 福岡県:八女茶
  • 佐賀県:嬉野茶
  • 長崎県:長崎茶
  • 大分県:大分茶
  • 宮崎県:宮崎茶
  • 熊本県:熊本茶
  • 鹿児島県:鹿児島茶・種子島茶・屋久島茶
  • 沖縄県:沖縄茶

まとめ

この記事のまとめ

八十八夜に収穫された茶葉を使って淹れた新茶は、非常に美味しい味わいを持っています。そのため、新茶を味わう際には、湯温や茶葉の量、抽出時間などを調整して最適な味わいを楽しむことが大切です。また、新茶を味わうことで、新しい季節の訪れを感じ、縁起物としても人気があります。是非、八十八夜に摘んだ茶葉で淹れた新茶を味わって、春の訪れを感じてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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