本記事のテーマは様々な添加物に関する記事です。
「添加物は体に良いものではない」わかっていているから、私たちは無添加・無香料・無農薬・オーガニック・有機のものを選んでしまいます。
でもすべてにおいて添加物を避けては通れません。添加物がなければ食品の腐敗は進みますし、食中毒のリスクも高まります。
そこで、この記事は身近にある添加物の基本知識をまとめました。
では本題に入っていきましょう!
添加物とは
添加物とは、
合成添加物
天然添加物
一般飲食物添加物
天然香料
「一般飲食物添加物」「天然香料」は合成添加物や天然添加物と違って、ポジティブリスト方式にはなっていません。リストに載ってないものでも使うことができるのです。厚生労働省では、いちおうリストアップしておくことが必要と考えて、リストを作ったようですがリストを載っていないものを使っても違反にはならないのです。
一般飲食物添加物
ふだん私たちが食べている食品をそのまま、あるいは成分を抽出して、添加物の目的で使うもの。赤キャベツ色素、パプリカ粉末などの色素類、ダイズ多糖類(大豆から得られた多糖類)、セルロース(海藻やサツマイモなどから得られたもの)などです。安全性は高いと考えられます。
天然香料
約600品目もあります。植物から抽出されたにおい成分が多いです。なかには「ギシギシ」「コロンボ」「シヌス」など聞いたことがないようなものも含まれています。また「コカ(COCA)」も含まれています。これは麻薬のコカインの原料となる植物です。もしかすると、コーラの香料として使われているのかもしれません。天然香料は、どんなものがいくつ使われていても「香料」と表示すればよいことになっています。
添加物をつかうのはなぜか
市販されている食品の多くは機械によって大量生産され、トラックなどっで店舗に運ばれています。そしてしばらく陳列されてから消費者の口に入ります。それらを効率よく行うためには食品を加工しやすくしたり、色や臭いをつけたり、保存性を高めるなどの働きのある添加物が必要になってくるのです。また生産コストを下げるためにも添加物が必要です。たとえば、ジュースを製造する場合、果汁をたくさん使うよりも、酸味料や香料、着色料あどで味や臭い、色を付けた方がはるかに安く製造できます。生産コストを下げられれば、当然ながら儲けが多くなります。その儲けでCMを流して売り上げを伸ばすこともできるのです。
増えつづける添加物
本来食品は、米や小麦、大豆などといった食品原料からつくられるべきです。しかし、実際には栄養にならず、安全性も十分確認されていない添加物が無節操に使われ続けており、その使用はますます増えそうな勢いです。添加物を規制するはずの厚生労働省は、業者よりのため、業者の要望によって添加物を次々と認可しています。そのため、その数は増え、加工食品のほとんどに添加物が使われるという状況が生まれてしまっているのです。
安全性を人間で調べたわけではない
添加物は体に悪そう、と思っている人は多いでしょう。消費者の多くが添加物の安全性に不安を抱く理由の一つは、安全性が高いとして使われていたものが「発がん性が認められた」という理由で使用禁止となった例が過去に何度もあったからでしょう。また認可された添加物が、人間に対して安全なのかどうかは実際のところ分かっていない、ということも理由でしょう。厚生労働省は使用が認められている添加物について「安全性に問題なし」と言っています。ところが、添加物の安全性はすべてネズミなどを使った動物実験によって調べられたもので、人間では調べられていません。添加物をえさに混ぜてネズミに食べさせたり、直接添加物を与えたりして、その影響を調べているにすぎないのです。添加物の人間に対する影響は本当は分かっておらず、今まさに私たちのからだで実験されている状態なのです。
消化できずに体内を駆け巡る
添加物は、合成添加物と天然添加物があります。合成添加物は、次の2種類に大別されます。
1 自然界にまったく存在しない化学合成物質
2 自然界に存在する成分を真似て化学合成したもの
1に該当するものは、赤色102号、黄色4号などのタール色素。防カビ剤のOPP、TBZ、合成甘味料のスクラロース、アセスルファムK、酸化防止剤のBHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)などです。体で分解できないものが多く、そのため毒性を発揮することが多いのです。消化・分解されることがほとんどないです。腸から吸収されて血液中に入って、体内をぐるぐるめぐるのです。プラスチックを食べたほうが安全です。なぜなら、プラスチックは腸から吸収されることなく、便とともに排泄されてしまうからです。
2に該当するものは、乳酸、クエン酸、リンゴ酸などの酸、L-グルタミン酸Na、グリシンなどのアミノ酸類、ビタミンA、B1 、B2 、Cなどのビタミン類、ソルビトールなどの糖アルコールなどがあります。これらは、もともと食品に含まれている成分が多いので毒性はそれほどありません。ただし、人工的に合成された純粋な化学物質であるため、大量に摂取したり、あるいは何種類も一度に摂取すると、口内や胃、腸の粘膜を刺激して、痛みや不快な症状を起こすことがあります。
肝臓や腎臓はダメージを受けやすい
とくに肝臓に対するダメージが心配されます。というのも、肝臓は体内に入ってきた毒性物質を解毒する器官だからです。通常、化学合成物質は、体内に入ってきて消化・分解されずに吸収された場合、体内を異物となってグルグル巡り、肝臓で処理されることになります。ところが、それは肝臓にとって負担になりますし、処理できない場合は肝臓の細胞がダメージを受けることになります。
腎臓は非常に繊細な臓器で、一度組織が壊れると、もとに戻ることはありません。したがって、一度腎臓機能を失った人は一生人工透析を受け続けるか、腎臓移植するしかないと生命を維持することができないのです。体内に入ってきて、消化・分解されずに吸収されて体内を巡った化学合成物質は、やがて腎臓に達して、尿とともに排泄されます。その際に、化学合成物質が腎臓の本体といえる糸球体や尿細管などにダメージを与えることはないのか心配されます。
天然添加物にも注意しよう
天然添加物は、自然界にあることもあって、これまでの動物実験では全般的に合成添加物に比べて毒性が低いことが分かっています。ただし、なかには「アカネ色素」のように危険なものもあります。
アカネ色素
ハムやソーセージに使われていたのですが、新たな動物実験で発がん性が認められたため、2004年7月に使用が禁止されました。したがって、天然添加物についても十分注意が必要なのです。とくに以下に示す天然添加物は、安全性の面で問題があります。できるだけ避けるようにしてください。
トラガントガム(増粘安定剤)
マメ科の植物であるトラガントの分泌液を乾燥させて得られた増粘多糖類。ゼリー菓子やソース、ドレッシングなどに使用。
ファーセレラン(増粘安定剤)
ススカケベニ科のフルセラリアの全藻より、加熱した水、またはアルカリ性溶液で抽出した増粘多糖類。
カラギーナン(増粘安定剤)
ミリン科のキリンサイ属などの全藻を乾燥、粉砕して得るか、またはその全藻より、加熱した水酸化カリウムで処理し、乾燥、粉砕して得られた増粘多糖類。しゃぶしゃぶのタレ、ドレッシング、スープ、デザート食品などの使われている。
ツヤプリシン(保存料)
ヒノキ科のひばの幹枝または根から、アルカリ性水溶液とヘキサンで抽出したもので、ヒノキチオールともいう。
コチニール色素
中南米に生息するエンジムシという昆虫から抽出された赤色の色素で、カルミン酸を主成分としています。清涼飲料や菓子類、ハム、かまぼこなどに使われています。
リップスティックにも要注意
BHTという添加物がある製品は使用しないようにしましょう。BHTは食品にはほとんど使われていませんが、リップスティックや化粧品にはよく使われています。リップスティックの場合、唾液に溶けて体内に入っていく可能性があります。BHTは酸化防止剤として使われています。ラット実験で、肝臓にがんを発生させることが確認されています。
缶コーヒーの原材料名の例
【食品原料】牛乳、コーヒー、砂糖、全粉乳、デキストリン
デキストリンはブドウ糖がいくつも結合したもので、デンプンを分解して作られていて、食品に分類されています。
【添加物】ガゼインNa、乳化剤、香料、酸化防止剤(ビタミンC)、甘味料(アセスルファムK)
添加物のなかでは、ガゼインNaが一番多く使われているので、最初に書かれています。以降多い順に記載があります。ガゼインNaは、牛乳に含まれるたんぱく質のガゼインにNa(ナトリウム)を結合させたもので、粘性を持たせるためなどに使われています。乳化剤は、水と油を混じりやすくする目的で使われています。
食品原料と添加物の表示の仕方は、どの製品でもこれと同じです。まず食品原料が多い順に書かれ、次に添加物が多い順に書かれるということです。したがって、どこからが添加物かを見極めることがポイントです。
加工食品の場合、一般に乳化剤や加工デンプン、調味料(アミノ酸等)などが量的に一番使われることが多く、それらが書かれていたら、そこからが添加物という一つの見方ができます。原材料の表示を注意してみる癖をつけると、添加物がしだいにわかるようになります。
コメント